子午流注
東洋医学には
「天人合一(てんじんごういつ」という考えがあります。
人間も自然界の一部であり、季節や気候の変化、時間の流れに応じた養生をして健やかな生活を送りましょうと言う考えが東洋医学の基本にあります。
子午流注とは
時間にも意味があり、時間と身体の関係を表したものが子午流注です。
子午は時間
流注は流れを意味します。
24時間を2時間ごとに区切った時間にはそれぞれ十二支と六臓六腑が相応し、特定の時間に特定の臓腑が活発に活動すると考えられています。
人間も自然の一部なので日の入りと共に身体を休め、日の出と共に目を覚ます生活が理想です。
便利になった現代では難しい方も多いと思いますが。。。
睡眠について考える
子午流注の考えをベースに睡眠についてお話させていただきますと〇時間寝ればOKという訳には行かないのです。何時に深い眠りについているかが大事なのです。
21時から23時 亥の刻 三焦
三焦経は全身に気・水を巡らせる働きがあります。
この時間は睡眠に向け穏やかに過ごすことで全身に気・水を巡らせることが出来ます。
食事もこの時間までには済ませ、テレビやスマホからの情報も遮断するのがベストです。
23時から1時 子の刻 胆
陰の気が最も高まりこの時間に深い睡眠に就くことで翌朝の活力となります。
新陳代謝も活発になる時間で成長ホルモンの分泌も行われるのでアンチエイジングにはこの時間の睡眠は欠かせません。
胆は決断を主るのでこの時間に睡眠を取らないと決断力も鈍くなります。
中国のことわざで「一度の食事より子の刻の睡眠が大事」と言われています。
1時から3時 丑の刻 肝
この時間に全身を巡る血が肝に戻り、再びきれいになった血を全身に送り出します。
この時間に起きていると解毒されない汚れた血が身体を巡り病の原因となります。
また肝は思考を主るのでこの時間に睡眠を取らないと思考力が低下します。
丑の刻参りや草木も眠る丑三つ時など怖いイメージがある丑の刻ですが身体にとってはとても大切な時間です。
上記三つの時間が睡眠には重要な時間と言ってよいと思います。
三焦は西洋医学的な概念にはない臓腑ですが、胆と肝に関してはそれぞれ胆のうと肝臓と似ているものという解釈で良いと思います。
同じ8時間睡眠でも23時から7時までの睡眠と、1時から9時の睡眠では身体への影響が変わってきます。
ぜひ子午流注を意識した生活をしていただきたいと思います。
この記事を書いた人
慶kei鍼灸院院長:松田慶子/国家資格:鍼灸師免許取得
免許取得前は整体師として身体に携わる仕事に従事。
免許取得後は仙台市内の鍼灸整骨院にて年間2,000件ほどの施術を行っています。